天皇杯全日本サッカー選手権大会
天皇杯全日本サッカー選手権大会とは日本のサッカーにおける「天皇杯」であり、秋から元日にかけて行われるサッカークラブ晒し上げの儀式である。その特徴からあるいは「点No杯」とも呼ばれる。
概要[編集]
これは「いざという時に負けることができない、最も見苦しいサッカークラブ」を決める儀式である。
日本では古来、勝負における潔さと美しさ、そしてそこから生まれる名誉の精神が重要とされてきた。そのためこの精神に反する者を晒し上げる全国規模の儀式が始まったという。このような起源を持つサッカーの天皇杯は長い歴史を持ち、特に決勝戦は元日の風物詩となっている。
また天皇杯では様々なドラマが繰り広げられる。いつものリーグ戦とは違う波乱も「傍観者」ならば面白いだろう(もちろん当事者にとってみれば笑えないものであるが)。
更にこの儀式の総仕上げとなる決勝戦で勝ってしまい「最も見苦しいサッカークラブ」となった(憂勝した)クラブは、J1のリーグ戦で他のクラブに負けを多く押し付けた「優しさが足りない」三クラブと共に「アジア晒し」の刑に処せられることとなっている。ただし憂勝しても罰金は科されないことが唯一の救いである。
対象[編集]
- Jリーグに所属する全てのクラブ
- それ以外の都道府県代表、大学代表のサッカークラブ
このうち都道府県代表には門番、物好き(Jリーグを目指すクラブ)、市民クラブ、実業団チーム(企業のサッカー部)、更には大学生、高校生までと幅広いサッカークラブが犠牲として選ばれる可能性がある。よくよく考えてみれば彼らの殆どはアマチュアであり、天皇杯のシーズンは年末なので本業が糞忙しい。にも関わらず参加が決まってしまえば招集されるのだから甚だ迷惑な話である。
だからといって逆に、プロであるJクラブが暇という訳でもない。天皇杯のシーズンはちょうどリーグ戦の終盤と重なっており、優勝争い・昇格争いや降格争い・最下位争いなどが加速している時期である。そのため白熱する終盤スケジュールに乱入する天皇杯は甚だ迷惑な行事である。そのためリーグ戦に集中したいクラブの中には「天皇杯はとっとと捨てる」と豪語する所すらある。
これらの思惑を持つクラブが自らの安寧をかけて罰ゲームを押し付け合う、それが天皇杯である。
内容[編集]
天皇杯は一発勝負のトーナメント形式で行われる。すなわちその一試合で勝ってしまうと「勝ち残りクラブ」として晒されてしまい、更なる罰ゲームを受けることとなってしまう。逆に早めに負け抜けることができれば今年の、あるいは翌年のリーグ戦に備えられる上に晒し者とならずにすむ。
最後まで負けきることができなかった二つのクラブは元日の国立競技場への呼び出しを食らうことになる。そして大衆の面前で「美しく散るという誇り」の精神を知らないキング・オブ・みっともないを決める試合を行うのだ。もちろんテレビ中継ありである。
更に「クラブの不甲斐なさはサポーターの責任でもある」ということで、これらのクラブのサポーターに対しても罰ゲームが与えられる。それは「一年の始めに国立競技場の飯を食わなければならない」というものだ(天皇杯やナビスコカップの決勝戦が行われる国立競技場のスタグルメが美味しくないのは、このように情けないクラブのサポーターへの罰ゲームのためである)。
もし国立の舞台で勝ってしまい「最も情けないクラブ」となってしまったならば、更に来シーズンの「アジア晒し」ことACLに参加しなくてはならない。ただし憂勝したクラブが翌年のJ1に所属しない(できない)ならば参加権を他のクラブに押し付けることができる。また憂勝クラブがJ1リーグ戦の順位が三位以内ですでに「アジア晒し」が決定していた場合には、リーグ四位のクラブに参加権を押し付けることになる。押し付けられた側からすればとんだとばっちりである(例:リーグ成績では晒し圏外の四位にいたはずなのに2010年のアジア晒しを押し付けられたサンフレッチェ広島)。これが「棚ボ田」である。
名物[編集]
天皇杯の名物としては「ジャイアントキリング」が挙げられる。
これは「下部リーグのクラブが自分たちよりも上部リーグのクラブに勝ってしまうこと」である。天皇杯ではディビジョンを越えた対戦が実現するため、普段のリーグでは起きない様々な事件が起きる。その最たる例がこれである。
もしこのような結果が出たならば、試合終了時から会場では一際大きな罵声と歓声が飛び交うという。さらには2ちゃんねるやYouTubeなどの場所においても試合結果の晒し上げ祭りが行われ、罵倒のコメントが飛び交う。
記憶に新しいのが2007年の浦和VS愛媛、2009年の浦和VS松本であろうか(なぜ浦和ばかりなのはお察し下さい)。特に2009年の浦和は前人未到の「J1クラブが地域リーグクラブに負けた」ということ示したために「XXXXX」の名を得ている。ちなみに、地域リーグがJFLに勝利するのはジャイアント対象外。
問題点[編集]
天皇杯は通常のリーグ戦とは違うルール下で戦いが行われる。そのために様々な問題を抱えている。
先ほど述べた「ジャイアントキリング」についてもそうである。特に天皇杯は一発勝負のため、比較的これが起きやすい状態になっている。しかし当然これは当事者の成績評価に響く。
また勝ってしまった場合には成績評価以外にも大きな問題がある。勝ち進んでしまったということはすなわち更に試合があるということである。そこでもちろん試合のために移動費を使わなくてはならないが、特に財政が苦しいことが多い下部リーグのクラブにとってはこの負担は意外に重い。
勝ち残ってしまったクラブの本拠地やその試合会場がまだ関東等の中心である場所ならばいいが、地理的に最果てだったり、アクセスが絶望的に悪かったりした場合にはクラブやサポーターの財布にとっても「罰ゲーム」どころではない。更には天皇杯の試合の特徴として「対戦チームのホーム以外の場所(中立地)が会場として選ばれることもある」ということがある。つまりは例え「都会」のクラブ同士の対戦であっても、移動費がかかる「遠く」で試合を行わなくてはならない可能性が出てくるのだ。
このような理由で資金面でもなるべく早い負け抜けを目指している所も多いという。しかし力及ばず勝たされてしまった場合は……南無。
加えて、残った天皇杯の試合、あるいは罰ゲームとしてのACLの試合はリーグ戦の合間を縫って行われる。リーグ戦以外のこれらの試合があるクラブには選手の故障、連戦における疲労などといった戦力の消耗が見られる。また特にACL参加クラブに至ってはリーグ戦の日程を特別にあらかじめ組まなくてはならない。これによってリーグ戦の試合に支障が生じてしまう。
このため天皇杯での勝ち残り、そしてあげくの果ての憂勝はなるべく回避したいものである。しかしもし勝たされてしまった場合には……南無。
その他天皇杯への反応[編集]
上記のように天皇杯は色々と厄介な問題を内包したイベントである。しかし今度は「問題」以外の立場から天皇杯を見てみよう。
例えば「違うディビジョン同士の対戦の実現」である、確かにジャイアントキリングは恐るべき事件であるが、しかしながら「ディビジョンで隔絶されたダービーマッチ」(例:2008年、2009年の名古屋VS岐阜の名岐ダービー)が公式戦で行われるのは魅力である。やはりダービーというものは強力な精力剤で、クラブの選手やスタッフやサポーター、あるいは他の関係者も俄然盛り上がるのである。90回大会はプロ対アマによる日本全国ダービー祭りの2回戦だった。
また天皇杯はリーグ戦とは別に課せられる試練である。そのため多くのクラブは表向きは憂勝もとい優勝、あるいは勝ち残りを目指していると自称する。しかしそれは上記の勝ち残りに付随する様々なデメリットを受けることに対する開き直りでしかない。試練から生まれる「恥」や「ハードスケジュール」などに耐える肉体と精神をも養うというのが天皇杯の隠された効力である。
視点を人へ向けると、サッカーファンからも天皇杯は重要視されている。やはり先程述べた「ダービーの盛り上がり」「肉体と精神を鍛える試練」がサポーターに作用することもある。また瓦斯や岡山が擁するイナゴ軍団にとってはアウェイ遠征は「その土地の名物グルメで胃袋を満たせるイベント」でしかない(ただし彼らも国立のスタグルメは「お断りします」らしい)。
そして天皇杯自体が大変な伝統を誇る儀式であるため、この決勝戦は特にサッカーファンにおいては元旦の名物となっている。そのため毎年元日はテレビ中継で、あるいは身の危険を冒して国立競技場へ赴いて、儀式の総仕上げを見なければ一年が始まった気がしないというサッカーファンも多いという。
今までに吊るし上げを食らった憂勝者たち[編集]
- Jリーグ開幕前
見てみると古参Jクラブの前身となったクラブが特に吊るし上げられていることが分かる。
- Jリーグ開幕後
- 横浜フリューゲルス(1999年元旦はクラブ最後の試合だったのだが……)
- ベルマーレ平塚
- 名古屋グランパスエイト
- ヴェルディ川崎
- 鹿島アントラーズ
- 清水エスパルス
- 京都パープルサンガ
- ジュビロ磐田
- 浦和レッドダイヤモンズ
- ガンバ大阪
- FC東京
見てみると「Jオリジナル10」を代表とする古参のクラブが特に吊るし上げられていることが分かる。
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