名古屋大学毒クレープ事件

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名古屋大学毒クレープ事件(なごやだいがくどく-じけん)とは、2008年6月7日に行われた名古屋大学の学園祭(名大祭)において、模擬店で販売されたクレープを食べた来場客数十人が体調不良を訴えた事件である。

発端[編集]

6月7日15時30分ごろ、名大祭の会場のひとつ「卜ヨダ講堂前特設ステージ」周辺にて、来場客数人が腹痛・吐き気・めまいなどを訴えた。中には顔面蒼白でぐったりしている人もいたため、名古屋市消防局の救急車5台が出動して5人が病院に搬送された。また約30人が体に異常を訴え、名古屋第二赤十字病院で手当てを受けた。

これを受けて、名大祭を主催する名古屋大学本部実行委員会では急遽すべての模擬店で販売中止を指示。特設ステージや各案内所で事実の報告を行った。大学には報道陣が多数詰めかけ、上空でもヘリコプターによる取材が始まるなど、名大祭会場は騒然となった。

最終的に77人が体に異常を訴え、うち4人が入院する事態となった。

大学祭中止へ[編集]

その後、病院へ搬送された人のほぼ全員が、模擬店で販売されていたクレープを食べていたことが明らかとなり、集団食中毒の可能性が高まった。実行委員会で協議を行い、翌6月8日は模擬店企画をすべて中止としたうえで、名大祭自体は開催することを決定。しかし多くのメディアで報道されたことなどから抗議の声が予想以上に大きくなり、6月8日0時ごろ、名大祭自体を中止すると発表した。また国立大学法人名古屋大学でも、トップページに「第49回名大祭の中止とお詫びについて」を掲出し、対応に追われた。一連の経緯は各メディアによって報道された。

批判が集まる[編集]

事件発生当初から、実行委員会の認識の甘さや大学の危機管理意識の欠如に批判が集まった[1] [2] [3]

6月という食品管理の難しい季節に多くの飲食模擬店を出店させたこと、生クリームなどの非加熱食品を扱っていたこと、水の確保が難しい場所でも模擬店の出店を許可していたことなどが問題となった。また来場客や関係者の証言から、消毒液を常備していなかったり、調理時に頭髪や汗が食品に入りやすい環境にある模擬店が多数あることが明らかとなった。一方で実行委員会が策定した規約に「模擬店出店に伴い、万一食中毒等の事故が発生した場合は、各出店団体がその全責任を負うものとし、名大祭本部は一切の責任を負わない。」と記されており、前もって責任逃れができるようにしていたと指摘された。こうした問題が実行委員会の公式サイトに設置された電子掲示板2ちゃんねるで指摘された。またこの騒動はウィキペディアでも紹介された

調査の結果、クレープは前日から作り置きしていたことが発覚。ずさんな食品管理が明らかとなり、非難の声が増すこととなった。

しかし搬送された救急病院の医師たちはみんな事件を責めることはなかったという。なぜなら、名古屋大学医学部の1年生の大学祭の出し物は「クレープ屋」と代々決まっており、治療にあたった医師たちも通って来た道だったからである。

事後対応[編集]

警察業務上過失致傷罪の疑いで関係施設を捜索した。また保健所も集団食中毒の疑いが濃厚として、調理場などを調査したほか、担当者からの聞き取りを行った。1週間にわたる調査の結果、黄色ブドウ球菌による集団食中毒であると最終的に断定された。同時に大学構内における6ヶ月間の模擬店出店禁止が命じられた。これによって秋の学園祭(秋革祭)への模擬店出店が法的にも不可能となった。

この調査結果を受けて、警察は実行委員会の模擬店担当者と、問題となった模擬店の責任者・調理担当者を業務上過失致傷の疑いで逮捕した。同時に団体としての名大祭本部実行委員会を書類送検した。名古屋地方裁判所で開かれた一審では、被告に懲役3~1ヶ月(執行猶予6~2ヶ月)が言い渡されたが、検察側が控訴している。

大学では被害者への治療費や慰謝料を支払うとともに、平野眞一総長が文部科学省名古屋市に出向いて、今回の事件について謝罪した。しかし大学側の対応に問題があるとして、被害者3人が大学と名大祭実行委員会を相手取って総額500万円の慰謝料を求める訴えを起こしている。

学生活動の制限[編集]

こうした批判を受け、実行委員会では翌年の名大祭について飲食模擬店出店のあり方を見直すことで一致した。しかし大学側は飲食模擬店出店は被害者や社会の理解を得られないとして、模擬店の全面禁止を通達した。一方で2009年には名大祭は第50回の節目を迎えることから、名大祭自体は開催するとの認識で一致した。

しかしこうした対応が報じられると抗議が集中した。騒音を巡る周辺住民との確執や、文化的でない低俗な企画の乱立への批判、バリアフリー対策の問題点、実行委員の不誠実な対応など、これまでに名大祭が抱えていた問題が噴出した格好となった。さらには名大祭を強行するなら暴力で阻止するといった脅迫も受けるようになったため、名大祭を開催しても歓迎される状況にないとして、大学は名大祭の無期限延期を決定し、2009年度の大学暦からも名大祭を抹消した。実行委員会は大学公認を取り消され、即日解散した。

こうした動きに対して、左翼系学生団体「文化サークル連盟」および「理学部自治会」は、大学側の学生自治への介入を批判、決定取り消しを求める嘆願書を提出した。しかし学生の中にも名大祭開催費用をなかば強制的に徴収されることへの不満があったために、抗議行動への賛同を得られなかった。結局、大学からの回答がないまま抗議行動は終了した。

また名古屋大学体育会へも1年間の活動自粛が要請され、2008年の全国七大学総合体育大会への参加を辞退ほか、2009年の名古屋大学・大阪大学対抗競技大会も中止となった。文化サークルでも定期公演などを中止した。

卜ヨ夕の対応[編集]

一方で卜ヨ夕自動車は、卜ヨ夕講堂前での不祥事が同社のイメージを悪化させたとして、名古屋大学に約5億円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地方裁判所に起こした。一審では訴えを退けたものの、名古屋高等裁判所で係争中である。

しかし卜ヨ夕自動車は名古屋大学に研究費用などを出資しているが、2008年度を持ってエンジンなどの特定研究費用を除いて全額打ち切ることを決定した。デソンーもこれに追従して出資を取りやめた。また松坂屋中部電力も企業イメージを損なうとして、名古屋大学全学同窓会からの脱会を決めた。

大学改組[編集]

名古屋大学では卜ヨ夕自動車やデソンーからの収入が見込めなくなったことから、大幅な経費節減が課題となった。さらに安全対策費や訴訟費用が予想以上に高額となったこと、イメージ低下によって入学志望者の定員割れを生じる学部が生じたことなどから、大学の健全な運営を続けられる見込みがなくなったと判断。民事再生法の適用を申請し、再生手続きが開始された。

これを受けて平野総長は任期途中で解任されたほか、役員は30%、その他の教員も一律15%の給与削減が行われた。大学組織も大幅な改組が進み、採算性が低いと判断された情報文化学部と教育発達科学研究科など4研究科が廃止された。さらに廃止された組織が入居していた土地・建物は売却された。図書館やサーバーなどは各部局から大学本部に移され、一元管理されることとなった。学生自治について争った学生たちも、サークル棟などを奪われ、今ではその存続さえも脅かされている。

国の対応[編集]

文部科学省では全国の大学に対して、模擬店出店の際には特段の注意を払うよう要請した。これを受けて南山大学中京大学など名古屋市の大学では学園祭で飲食模擬店出店を禁止することとなった。また全国50以上の大学でも同様の対応が取られた。

厚生労働省では飲食模擬店の衛生状態について調査し、報告書にまとめた。それによると全国の多くの大学で同様の事態が起こりうるとした上で、それを回避するための指針が示された。これには、

  • 割烹着・三角巾(または調理用キャップ)・マスク・手袋を着用すること
  • 安全な水を安定的に確保できる水道を完備すること
  • 調理師や食品安全に係る公的資格を有している者が常時立ち会うこと

といった内容も含まれていた。つまり常に給食当番さながらの格好でいなければならないこと、模擬店1店1店に簡易水道を引かなければならないということである。これは事実上の飲食模擬店禁止令と言われた。この指針は大学のみならずすべての学校にも適応されることから、家庭科室等を利用する場合を除き高校生やPTAらによる飲食模擬店も困難となった。

さらに厚生労働省では全国の的屋屋台から百貨店での物産展会場まで調査し、学校での模擬店よりも相当厳しい出店基準を定めた。これにより福岡市中洲の屋台が従来の3分の1にまで減ったほか、大丸西武百貨店でも物産展での茶屋の設置を取りやめた。日本の寺社や祭りからは屋台はほぼ消滅した。インスタントラーメンのチャルメラも、不衛生な調理環境を連想させるとしてブランド名とパッケージを変更している。

その結果[編集]

集団食中毒が激減したかというと、そうでもない。

しかも、2009年4月には名大生協でサルモネラによる食中毒で6人が大変なことになっている。原因はカツドンだともテポドンだともいわれる。この事件を受け、厚生労働省はあらゆる食堂・飲食店での完全滅菌設備の設置を義務付けることを検討中である。

そんなこんながあったが、喉元過ぎれば熱さ忘れる、生協の食中毒からわずか2ヵ月後には『誠意を見せ、これからも歓迎される学園祭を実施していきたい』という意味を込め、2009年には飲食系模擬店は一切出店しないという条件で学園祭は実施された。さらに2010年には飲食系模擬店の再開をも目論んでいることを表明している。[4]

最後に[編集]

集団で食中毒が発生したこと以外は、本記事の記載は全て虚偽の事実である。