ファラリスの雄牛

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ファラリスの雄牛 (希:Ταύρος του Φάλαρη) とは、木管楽器の一種である。

概要[編集]

ファラリスの雄牛は紀元前6世紀ごろの古代ギリシアシチリア島にて設計・制作された真鍮製の木管楽器である。その名の通りの形状をしており、胴体あたりにのついた中空構造で、人が中に入れるように設計されている。

演奏者は牛の中に入って扉を閉め、下から加熱されることによって声を出すと、牛の頭部に模された複雑な形状の共鳴管によって牛のうなり声のような音色に変化される。

楽器としては危険すぎるためか、はたまた牛のうなり声を使用したオーケストラ楽曲が存在しないためか、オリジナルの雄牛が制作された後に別の雄牛が制作されたことはなく、現在でもファラリスの雄牛という名称が使用されている。

歴史[編集]

シチリア島アグリジェントの僭主 (日本でいうと豪族君主に近い地位) であったファラリスは自らの権威の象徴になるような目新しい楽器を制作しようとしていたため、アテナイの真鍮技師であったペリロスに制作を依頼した。ファラリスはその音色を確かめるため、ペリロス自身が試すように命令した。その後雄牛を火にかけ、ファラリスはを閉めたとされる[1]

その後ディオクレティアヌス帝によって2世紀程度使用された。この間にファラリス自身が奏者となったかどうかについては定かでない[2]

オリジナルの雄牛はその後紀元前2世紀頃までにカルダゴ (現在のチュニジアにあった古代国家で、シチリア島とはシチリア海峡を挟んで面している) に運ばれたが、第三次ポエニ戦争でカルダゴに勝利したローマ軍によって紀元前146年に返還されたことが記録されている。

奏者[編集]

真鍮が黄金色になるまで熱するため、奏者にとっては大変な苦痛であり、拷問と称する声もあった[要出典]。一方で名誉ある死を求めた当時のキリスト教殉職者にとっては重宝される楽器であったようで、複数の教徒が奏者を志願し、その多くは死亡したとされる。

有名な奏者として聖エウスタキウスなどが知られている。彼はトラヤヌス帝に仕えながら猟師の仕事も行っていたキリスト教徒であったが、ハドリアヌス帝に抜擢され奏者となり、西暦118年ごろに演奏を終えたとされている。その名 (Ευσταχιος:幸運) の通りの生涯であった。

脚注[編集]

  1. ^ 最終的にペリロスが「この装置によって」死亡したかは定かでない。英語版ウィキペディアでは死亡前に取り出されてファラリスによって殺されたと記載されているが、日本語版では勝手に殺されている。
  2. ^ 日本語版ウィキペディアではファラリスを「最後の犠牲者」としているが、彼が数百年間も生きていないことは明白である。同様の誤解として「ギロチン製作者のジョセフ・ギヨタンはギロチンによって処刑されたという説」がある。

関連項目[編集]